住宅会社の営業現場に、AIの住宅資金プランナーを。見込み客の家計を24時間診断し、営業に「契約につながる一枚」を返す ―― FPを入口にした、住宅営業AIプラットフォーム。
FP(資金計画)機能を入口に、AI家計診断・営業レポート・住宅ローン情報・アフターフォローまでを一体化し、住宅会社の契約率・営業効率・顧客満足を底上げする継続課金型SaaS。単なるFP代替ではなく、営業全体を支える基盤を狙う。
この市場には既に競合がいる。だが主要プレイヤーは買切り+年更新の旧世代パッケージソフト(初回5.3万円+年3.3万円級)5で、AIネイティブでもLINE対応でもない。我々の勝ち筋は機能の華やかさではなく、①住宅営業を知る人間が設計した「営業が使えるレポート」と、②顧客の家計データが住宅会社に蓄積される乗り換え障壁(データの堀)の二点に集約される。
住宅価格の高騰とローンの長期化で、購入者の資金不安は過去最高水準にある。LIFULL HOME'Sの調査(2025年7月・25〜49歳・n=1,925)では、返済に不安を抱く割合は検討者93.2%・購入者69.9%。検討者の「大いに不安」は57.4%で、半年前の50.2%から+7.2pt悪化している4。「適正予算がわからない」という購入者の不安が、住宅会社にとっては失注要因そのものになっている。
一方で市場の分母は縮小している。2025年の新設住宅着工は約74万戸で3年連続減、1963年以来62年ぶりの低水準3。だからこそ住宅会社は「1棟あたりの成約率・単価をいかに上げるか」にシフトせざるを得ず、営業効率化ツールの必要性はむしろ高まる。着工減はこの事業の逆風ではなく、追い風の論理になる。
いくらまで借りていいか、教育費・老後は大丈夫か。保険営業は受けたくない。中立な資金の見立てが欲しい。
資金相談を外部保険代理店に外注 → 日程調整が要り、保険販売が優先され、顧客データが自社に残らない。
ヒアリングと初期計算に時間を奪われ、本当に価値のあるクロージングに時間を使えない。
従来、資金相談は保険代理店へ外注される。その結果、購入者の家計・資産という最も価値あるデータが住宅会社ではなく代理店側に蓄積される。ここを住宅会社側に取り戻すことが、本事業の起点。
「競合はいない」という提案は投資家に響かない。実在の競合を正しく認識した上で、彼らが取り残している領域を示す。調査の結論は明快 ―― 直接競合は既にいるが、AIネイティブでもSaaSでもLINE入口でもない。
| プレイヤー | 領域 | 提供形態 | 強み | 取り残している点 |
|---|---|---|---|---|
| マイホーム名人 / FP名人 エフピー研究所 |
住宅営業の資金計画・提案書作成 | 買切り+年更新 | FP資格なしの営業でも使える。住宅会社を明示ターゲット1 | 営業が手入力する社内ソフト。顧客直接のAIヒアリング/LINE入口なし |
| 大成功家族® FPフローリスト |
ライフプラン・繰上返済・提案書 | 買切り 5.3万+年3.3万 | 低廉。住宅購入計画モジュールが充実5 | パッケージソフト。データが自社CRMに蓄積されない/AI非搭載 |
| いえーる ダンドリ iYell |
住宅ローン手続きの業務代行 | SaaS(月額) | 導入2,500社超。ローン事務を丸ごと効率化2 | ローン事務が主。資金計画・家計診断・営業レポートは範囲外 |
| モゲチェック MFS |
住宅ローン比較・診断(対消費者) | 消費者無料 | 利用者50万人・約30行比較6 | toC。住宅会社の営業を支援する設計ではない |
| 住宅みらい設計 本事業 |
FP入口→営業プラットフォーム | AIネイティブ SaaS | LINE/Webで顧客が直接15分診断→営業に自動レポート→データは住宅会社に蓄積 | ―(新規参入) |
縦軸「AIネイティブ/継続課金SaaS 度合い」、横軸「住宅会社の“営業”に効く度合い」。旧型FPソフト勢は左に、ローン事務・toCは下や左に散り、右上(営業に効く × AI/SaaS)が空白になっている。
※配置は各社の公開情報に基づく相対比較(概念図)。
LINEまたはWebで、購入検討者がAIと約15分・50問程度の対話をする。そこから40年のライフプランと購入可能予算を自動算出し、営業担当には「そのまま商談で使えるレポート」を返す。
LINE/Webで15分・約50問。年齢・年収・家族・貯蓄・教育・老後・希望価格。
40年シミュレーション。年収・貯蓄・教育費・老後・キャッシュフローを可視化。
返済比率から無理のない予算帯を提示。金利上昇・繰上返済のシナリオ比較。
顧客タイプ・不安ランキング・適正予算・注意点・クロージング論点を自動生成。
購入後も税金・補助金・メンテ・家計を相談。関係とデータが継続する。
他社ソフトは「営業が入力する計算機」。我々は「顧客が入力し、営業に示唆が返る」向きが逆。元プルデンシャルの営業設計を反映し、「この客は教育費不安型・予算は◯◯万まで・ここを詰めれば決まる」まで踏み込んだ、現場で本当に使える一枚を返す。
機能単体(ローン計算やライフプラン表)は模倣される。SaaSとして投資家が評価するのはチャーンの低さ=乗り換え障壁であり、その源泉は蓄積データにある。
汎用AIは①住宅会社専用の学習・レポート様式、②住宅ローン/補助金の業界特化情報、③顧客データの自社蓄積、④営業フローへの組み込み、を持たない。入口をFP、本丸を営業プラットフォームにすることで、汎用チャットとは別カテゴリの価値になる。
金融機関・投資家が最初に刺してくるのが規制リスク。曖昧なままでは調達も導入も進まない。調査で線引きは明確になった。
| 領域 | 登録・免許が要る行為 | 本サービスの立ち位置 |
|---|---|---|
| 住宅ローン | 特定金融機関の媒介・あっせん(条件交渉・勧誘)→ 貸金業登録/銀行のためなら銀行代理業7 | 一般的な返済シミュレーション・情報提供に限定。個別あっせんは行わない |
| 保険 | 特定商品の勧誘・内容説明・締結の媒介 → 保険募集人/金融サービス仲介業8 | 商品推奨・勧誘はしない(「保険媒介業務関連行為」の範囲に留める) |
| 投資・運用 | 個別商品の投資助言 → 金融商品取引業(投資助言業) | NISA等は一般情報の提示まで。個別銘柄助言はしない |
| 有償FP相談 | (FP資格・相談自体は業務独占ではない) | 資金計画支援は可。上記3領域の線を越えないことが条件 |
「AIは一般的な資金計画のシミュレーションと情報提供に限定し、特定金融商品の推奨・勧誘・媒介は行わない。個別提案が必要な場合は提携する有償FP/IFAへ送客する」―― このハイブリッド線引きを製品設計の前提に据える。最大手モゲチェックですら保有登録は貸金業のみ6で、比較・情報提供モデルは無登録運営の余地があることが実例で裏付けられている。
※境界は事実依存。AIの出力設計次第で「特定商品の推奨=媒介/募集」に転化し得るため、実装前に弁護士・行政書士への個別法令照会を必須プロセスとする。
SaaSは初期費で稼ぐより継続で評価される。旧型競合が買切り5.3万円級である以上、初期費を厚くすると導入摩擦になる。初期費は抑え、月額サブスクに寄せるのが本筋。
AIヒアリング+ライフプラン+営業レポート。小規模工務店向け。
+住宅ローン情報・補助金・LINE連携・利用人数拡大。中核プラン。
+CRM連携・営業分析ダッシュボード・自社学習AI。ビルダー向け。
導入費:初期は0〜30万円に抑制(旧来案の30〜100万は摩擦要因)。オプション:LINE連携・CRM連携・オリジナルAI・住宅会社専用学習・営業分析。
1棟あたり粗利を仮に300〜500万円とすれば、年に1棟成約が増えるだけで月20万円プランは即回収。「契約率が数%上がればペイする」を数字で示すことが、月額の高さへの唯一の説得材料になる。
当初案(1年目20社→3年目150社)はチャーン率と獲得コストがゼロの非現実的前提だった。金融機関は必ずここを突く。SMB向けSaaSの月次チャーンは3〜7%(年換算31〜58%)が相場9。以下は解約を織り込んだ純増で引き直した保守シナリオ。
| 年次 | 新規獲得 | 解約 | 期末社数 | 平均月額 | 年間ARR目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1年目 | 22 | -2 | 20 | 8万円 | 〜1,900万 |
| 2年目 | 60 | -15 | 65 | 9万円 | 〜7,000万 |
| 3年目 | 120 | -45 | 140 | 10万円 | 〜1.6億 |
※年率チャーンを段階的に想定した純増ベースの保守値。実際の着地は初年度の解約率とCAC回収期間(SMBで6〜12ヶ月が目安9)に強く依存する。当初案の累積150社は「純増後」で近い水準に置き直している。
データ蓄積による乗り換え障壁で、SMB相場の下限を狙う。
健全ラインを死守。紹介営業中心でCACを抑える。
初期費を抑えた分、回収は月額の積み上げで達成。
意思決定が速く、FP外注の非効率を痛感している層。ここで事例を作る。
複数拠点で品質標準化ニーズ。ダッシュボードとCRM連携で刺す。
本部経由の横展開。実績が揃った段階で。
西村 直人 ― 西村商店 代表。結婚相談業・設備/ガス事業・ITコンサルを運営。
「AIを作れる」は主張でなく実績で示す。既存の内製プロダクト(LINE配信ボット・業務監視自動化・献立提案ボット等)をポートフォリオとして計画書に添付すると、技術面の説得力が跳ね上がる。
LINE×AIのヒアリング→営業レポートの簡易版を作り、地域工務店1社で生の反応を取る。西村商店の強みは「動くものを作れる」こと。事例が全ての起点。
情報提供/媒介の線引きを弁護士・行政書士に確認。送客先の有償FP/IFAを1〜2名確保し、ハイブリッド体制の実在性を担保。
本書を1枚ピッチ+10枚デックに圧縮。ROI・データの堀・規制方針の3点を軸に、金融機関/投資家/住宅会社の3宛先で微調整。
初年度のチャーン実測とCAC回収期間を早期に取り、売上計画を実データで置き換える。